定款とは会社の基本的なルールを定めるもの
合同会社を設立するには、定款を作らなければなりません。
定款とは、会社の基本的なルール「会社の組織および活動に関する根本規則」を定めるものです。よく会社の憲法ようなものといわれます。
すべての会社はこの定款に従って運営されます。
紙の定款か電子定款か
定款は紙の文書として作っても、電子文書として作っても、どちらでも構いません。違いは印紙税がかかるかどうかです。
紙の文書として定款を作ると、課税文書として4万円の印紙税が課せられます。定款に4万円分の収入印紙を貼らなければなりません。
電子文書として作った定款を電子定款と言います。電子定款は課税文書ではないため、印紙税は掛かりません。
つまり、電子定款にすると、それだけで4万円を節約できるということです。
とは言うものの、電子定款を作るには、電子証明書や電子署名をするためのソフトやICカードリーダーなどが必要です。
どういうことかというと、紙の定款には定款を作った人が署名・押印をします。電子定款の場合、それに代わるものが電子署名と言われるものです。電子署名をするための準備が必要です。
電子定款を作るのは、このように意外と手間暇とお金がかかります。
合同会社の定款作成のポイント
定款には、
①絶対的記載事項
②相対的記載事項
③任意的記載事項
があります。
合同会社の場合、定款の相対的記載事項は約30あると言われています。任意的記載事項は無限です。
合同会社における定款作成のポイントは、「定款が会社の組織および活動に関する根本規則」であることを踏まえ、相対的記載事項と任意的記載事項を活用して将来起こりうる状況に対応できる定款を作成することです。
合同会社の定款を作るには、将来起こりうる状況を想定する必要があるということです。
合同会社の定款の変更は、総社員の同意が原則ですから、合同会社設立時に、あらゆる場合を想定した理想の定款を作成しておく必要があります。
そうしないと、社員が複数いる場合には、定款の変更に伴い不利益を受ける者がいるときには、合同会社設立後に定款を変更するには大変な困難を伴うことが想定されます。
合同会社の設立は、最初が肝心と言えるのではないでしょうか。